『学び合い』日記 in山形県鶴岡市

『学び合い』(2重カッコの"学び合い")の実践の奮闘日記です。

『学び合い』をはじめようと思った理由①

以前、「Find!アクティブラーナー」の配信メールで紹介もされましたが、ブログでも改めて「なぜ『学び合い』をやってみようと思ったか」を書いてみます。

長くなるかもしれませんが、読んで頂けたら嬉しいです。

 

結論から言うと、福島哲也先生の授業動画を見たことがきっかけです。

あの授業動画を見て、決心がつきました・・・。

 

私は今年の11月で24歳。昨年度は、大学を出たばかりの初任者でした。

教師としても社会人としても訳の分からないまま、辞令交付式で辞令をもらい、現場にでました。

教師生活がスタートしたのです。

 

私は地元の山形大学の出身ですが、大学時代は数学教育を専攻していました。

素晴らしい研究室の仲間と素晴らしい研究室の先生のもとで、自分なりにですが、数学教育についての勉強・研究を続けてきました。

全国算数・数学教育研究大会という大会が、毎年夏に行われるのですが、大学3年生のときは鳥取、大学4年生のときは北海道に参加しました。当時、学生の自分にとっては本当に貴重な経験で、素晴らしい実践発表や素晴らしい実践をされる先生方が全国にいらっしゃることを間近に経験しました。

私自身も山形県の数学の教師として、山形県数学教育のために、力を尽くしたいと思うきっかけになりました。

「現場にでたら、あんな実践をしたい。こんな実践をしたい」

という考え、思いを持って過ごしていたのです。

そして、運よく大学4年生のときに、地元の山形県から採用を頂きました。

せっかく採用されたのだから、大学で勉強・研究してきたことを、しっかりと生かせるように準備して現場に出よう。山形県数学教育のために、本気で尽くせるように準備をしよう。そう思い、3月の春休みを利用して、教材研究や授業創りをしていました。

大きな期待と少しの不安の中で授業がスタートしたのです。

 

ですが、案の定そんなに現実は甘くありませんでした。

「甘くないぞ」

頭の中では分かっているつもりでした。

ですが、想像以上だったのです。

私がせっかく教材研究を重ね、そして指導案を細かくつくり、大きな期待を持って臨んだ授業で寝ている生徒がいるのです。

寝ている生徒だけではありませんでした。寝ていないけど、伏せる生徒。ペンで遊ぶ生徒。おしゃべりに夢中になってしまう生徒。必死で数学を分かろうとして、私の説明を聞いてくれるのだけれども、なかなか分かってくれない生徒。私の説明するようなことは理解して、どんどん勝手にワークを説明する生徒。静かに聞いてほしいときなのに、「先生、質問ですが!」と元気よく手を上げて授業を止める生徒。本当にたくさんの生徒が、学校にはいたのです。

当たり前ですが、指導案のように上手くいきませんでした。

「ここで良い考えがほしいんだけどなあ・・・」

「そこは質問しないでくれ!今日の授業の課題から外れてるんだ!」

「なんで、話聞かないのかな・・・?」

こんなことを考えていたと思います。

本当に誰のために授業をしていたのか。きっと、自分のための授業だったのです。

時折、生徒が良いことを発言すると、「そう!その通りなんだ!!!素晴らしい意見ですね!!!みんなどう???」と全体に返してました。

今、振り返ると本当にあの時の自分は恥ずかしいです。

 

ある有名な数学教育の先生が書いた本には、『「なぜ数学を勉強するんですか」と子どもが言い出したら、本当は「先生の数学の授業はおもしろくない」と言っているのと同じだと思ってください。』という言葉があります。

私は大学のときは、この言葉を読んだとき、「もっともだ」と思っていました。

というか、そんな風に思わせてはいけないんだ。だから、授業を頑張ることが一番なんだと信じて疑いませんでした。

でも、現実を見てみると、違うのです。

寝てるんです。遊んでるんです。・・・・

私は「なぜ数学を勉強するんですか」以前の話だと思いました。

「いや、その質問以前に、寝てるし・・・」

私の授業はどれほどつまらないのかを実感しました。

 

初任者研修には様々な研修がありました。

その中で言われたことは「だんだん授業は上手くなる」でした。

もちろん、その通りだと思います。

日頃の勉強に経験が加わってくれば、授業は上手くなると思います。

でも、「だんだん」ということは、「今教えている生徒」には何もしてあげれないのかと思ってしまいました。

担任をして生徒は本当にかわいくて、一人も見捨てず好きでした。はじめての担任です。私の教師人生の中でも絶対忘れることのない生徒たちです。

その生徒たちのために、私は何もしてあげることはできないのかと考えてしまいました。

今、教えている生徒を土台にして私は授業の力が向上するのかもしれません。でも、今教えている生徒に本当に数学の授業を通して、実質的陶冶の価値と形式的陶冶の価値を含めて、力をつけれないのかと考え込んでしまう日々が続きました。

 

1学期の学校での授業評価アンケートの結果は悲惨なものでした。

「分かりません」「分からない人がいるのだから、どんどん進めるのではなく、もっと丁寧に解説してほしい」「のこのこ進まないでください。みんな困っています」など、改善してほしい意見が、生徒からたくさんありました。

私はどうしたら良いか分かりませんでした。

これからの教師生活が本当に不安になりました。

正直、授業をしたくありませんでした。

これから約40年間の教師生活が、「やっていけるのか・・・」という不安でいっぱいだったと思います。

 

それに加えて、私の学校の学校研究が「アクティブ・ラーニング」なのでした。大学時代に少し聞いたワードで、「何それ???」が正直な感想でした。

普通の授業でさえ、精一杯なのに、そんな「アクティブ・ラーニング」なんでできるわけないと思っていました。授業時数も少ないし・・・。

 

そんなこんなで、周りの本当に見えない教師生活に少しの光が見えたのは夏休みに入るくらいの時期でした。

校長先生が当時の「Find!アクティブ・ラーニング」で「福島哲也先生」の数学の授業を紹介してくれたのです。

その授業を見たときに、なぜか、理由は全く説明できないのですが、すごく惹かれたのです。

「こんな授業をやってみたい。」

こんな気持ちでした。

 

そこからでした『学び合い』との出会いは・・・。