『学び合い』日記 in山形県

『学び合い』(2重カッコの"学び合い")の実践の奮闘日記です。

卒業式を終えて

先日、卒業式を終えました。

初めての生徒たちは何にも比べられないほど、大切な存在でした。

4月の出会いからの日々を思い出し、卒業式に臨んでいました。

 

式の時は、涙をこらえていましたが、卒業証書授与の時に、目頭が熱くなり、最後の合唱の時は、もうダメでした。

そして、泣き崩れてしまったのは、最後の退場の時でした。

 

その日の課題は以下のものです。

「一人も見捨てず、全員が感動の卒業式を終え、卒業する」

 

人それぞれ感動の仕方は違います。

歌いながら涙を流す生徒もいれば、ぐっとこらえる生徒もいますし、表情には出さない生徒もいます。

 

4月からの『学び合い』の考え方で学級経営を行ってきたことの積み重ね。

その全てが全部込み上げてきました。

 

最後のお別れ学活では、クラスのムービーを見た後、私から最後の語りをしました。

終始、泣きっぱしでしたが、以下の語りを最後にしました。

 

3年A組のみんなへ

 

3年A組の皆さん、ご卒業おめでとうございます。

 

みんなと顔をはじめて合わせた四月から、たくさんの成長を遂げた一年となり、今ここに全員が誰一人としてかけることなく、卒業できて本当に心から嬉しく思います。

 

昨日も話しましたが、僕は今年の四月、とても不安でした。

まだ社会に出ても、教師としても二年目。

そんな僕が無事に全員を卒業させることができるのか。

そんなことを常に考えていました。

 

でも、そんな不安を拭ってくれたのは、3年A組のクラスのみんなの力です。

 

今から最後に、後悔の残らないように、2つのことを話します。

1つは、先生が一番思い出に残っていること。

もう1つは、学級経営について。

 

まず一つ目、一番思い出に残っていることは、合唱コンクールでクラスの全員が合唱曲「証」を歌いきったこと。

目的の「全員参加」「全員本気」「全員成長」のため、目標の「最優秀賞」のため、皆が力を精一杯出しました。

合唱コンクール前日のこと、そして当日の円陣。

あの光景は今でも僕の目に焼き付いています。

まさに、「証」でした。

最優秀賞以上のものをみんなは手に入れたと思います。

「一人も見捨てない」ことは本来とてもめんどくさいことです。

どうしても「無理!」と思ってしまうことです。

でも、そのことを集団が求め続けるとものすごい力を発揮します。

そのことを胸に刻んでください。

 

二つ目は、学級経営について。

 

今年1年間、1つだけ大切にしてきたことがあります。

 

それは、みんなとの距離です。

 

担任をもつと、クラスの生徒たちのこと、全員を本当に大好きになります。

みんなと仲良くしたい、相談にのってやりたい、勉強を教えてあげたい、色んなことを「してあげたい」という気持ちになります。

でも、そうやってみんなとの距離を縮めると、そのクラスに何か問題が起こった時に、厳しく言えなくなります。

少なくとも、去年の先生はそうでした。

「先生」には、大きく二種類の先生がいると思います。

一つは、生徒と仲良くなりたい先生。

そして、もう一つは、生徒を大人にさせたい先生。

去年の先生は、「仲良くなりたい先生」でした。

でも、今年は絶対に立派な大人にさせるという強い意思をもっていました。

 

本当はみんなともっとお話をしたいし、ふざけ合う関係にもなりたいって思ったりもします。

年齢も近いし、LINEも交換したいし、SNSでもつながりたいし、初めての卒業担任だし、色んな感情がありました。

 

でも、あえて皆とは距離を取りました。

先生には、皆を大人にする責任があります。

距離が近くなるときもありました。

でも、「担任」として、みんなとの一線は保った距離を取ったつもりです。

 

その責任も今日で終わりです。

 

卒業証書の真ん中には、みんなが中学校の課程を修了し、卒業したということが大きく書かれています。

そして、その日は平成29年3月15日、今日です。

人生の中でいくつかの節目(ふしめ)というものがあります。

今日はその節目の一つです。

次へのステップへの節目です。

中学校を卒業したという日の意味を心の中に刻んでください。

人生は節目があるからこそ、次の成長があると思います。

今日を境に、みんなは新たなスタートをきります。

人生これからです。

勇気と自信を持って、素晴らしい人生を歩んでほしいです。

 

3年A組の保護者の皆さん。

こんなに素晴らしいお子さんたちを産んでくれて本当にありがとうございました。

今年1年、この子たちの教育に関わることができて本当に私は幸せでした。

 

3年A組のみんな。

最後になるけど、こんな頼りない担任の先生でごめんなさい。

でも、僕の教師人生約40年間の中で、はじめて卒業させた生徒たちがこの3年A組の生徒たちで本当に良かったです。一生忘れません。僕は今年1年間、幸せでした。

 

みんなのおかげで、教師という仕事が大好きになりました。

 

一〇年後、二〇年後、・・・、五〇年後、どんな社会に出ても力強く生き抜き、幸せになってください。

 

みんなの活躍を心から応援しています。

 

 

 

 

 

今、卒業してから数日経ってから書いていますが、もう来年度のことを考えています。

切り替えて、来年度の実践、学級経営のこと、チャレンジすることを考えています。

 

今のご時世、辛くてやめていく先生方も居る中で、このような経験ができたことを本当に幸せに思います。

同僚に恵まれ、そして生徒にも恵まれました。

でも、教師人生ははじまったばかりです。

 

この子たちから学んだことを、決して無駄にせず、生きていきたいと思います。

 

「一人も見捨てない」

 

当たり前のことですが、本当に大きな感動を生む、大切なことに『学び合い』を通して出会いました。